松江めぐり

ご当地グルメ『松江カツライス』


松江には出雲そば、しじみ汁、むし寿司などご当地のグルメが多数存在します。有名なものもあれば意外に知られていないものもあります。
ここでご紹介したいのは、知る人ぞ知る松江の隠れたソウルフード「カツライス」。松江出身者でも知らない方もいるぐらいです。
実際どんなものか、まつえ若武者隊と取材してきました。



【カツライスって ? 】


松江を中心とする島根県東部にかけて「カツライス」というメニューが見られます。全国的に見ても、ごく限られた場所でしか見られないようです。
カツライスとは、ワンプレートの皿の中でライスの上にカツがあり、そこにデミグラスソースなど洋風ソースが掛かった、または掛けて食べる料理をいいます。
街の洋食屋さん和食屋さん、喫茶店などジャンルを問わず愛されており、松江の隠れたソウルフードとも捉えられます。


【松江カツライスの定義とは ? 】


それでは「松江カツライスの定義とは ? 」という素朴な疑問に簡単にお答えします。10 年以上カツライスを食べ歩き、この研究の第一人者と言っても過言ではない松江カツライス研究会・代表の河合賢治氏の言葉を引用したいと思います。

(松江カツライスの定義)
島根県東部でカツライスまたは、〇〇カツライスと称するメニューの中でご飯、カツ、その他がワンプレートの平皿または深皿に盛られた物にデミグラスソースなどの何かしらの洋風ソースが掛かったまたは掛けて食べる料理の事。
■ライスの上にカツがのり、そこにデミグラスソースが掛けられワンプレートで提供されている。
※デミグラスソース以外にミートソース、ケチャップ、とんかつソースの場合もある。
■箸やスプーンではなく、フォークで食べる場合が多い。
■ワンプレート上にサラダやパスタが添えられる場合がある。
■ある年代以上の松江市民は金属プレートに盛り付けられるカツライスに郷愁を覚える。
■価格帯はおおよそ 700 ~ 1000 円くらいで提供されている。


【松江カツライスの歴史】


(「ご当地グルメ『松江カツライス』 (2023 年 2 月発行)」から一部抜粋しています。)
カツライスの起源となるのは、大阪の大井食堂という店になる。昭和 4 年頃、大阪の浪速区大国で創業したこの店は、その 2 年後ぐらい (昭和 5 ~ 6 年) にカツライスを提供するようになった。当時この店は忙しく、時短と希少な野菜無しで作れるメニューとして誕生したそうである。これが日本で初のカツライスだと考えられる。





松江で初めてカツライスを提供した店は、恐らく「西洋軒」だとほぼ断定できる。創業者である先々代のご主人は、神戸の「東洋軒」という店で修業をされたそうである。
創業当時からメニューとしてあったのではないかと言われており、西洋軒の歴史の中で創業当時に考えられる限りの洋食メニューを考案し、現在に至るまで新たなメニューを加えたことがなく、現在のメニューは、そこから徐々に絞り込まれたもの。
このことから大阪で昭和 6 年頃始まったカツライスはその 1 年後に、松江でも提供されていたということになる。


【松江カツライスのご紹介】


まつえ若武者隊と松江観光協会でコラボしフリーペーパーを作りました。紹介してくれるのは、まつえ若武者隊・本間亀二郎殿。
亀二郎殿が独断で松江カツライスの「三英傑」を紹介しています。

(ご紹介するお店)
■西洋軒・・・松江カツライスの元祖 ! 創業 90 年、名店の味
■まがたま食堂・・・昔懐かしい銀の皿にどーん ! レトロカツライス
■カメノ食堂・・・隠岐海士で 45 年愛され続ける特製デミグラスソース !


他にも松江市内にはカツライスが食べられるお店がたくさんあります。
全部は紹介できないので、本ページの下に掲載している「ご当地グルメ『松江カツライス』 (2023 年 2 月発行)」をご覧ください。



(掲載日:2023.2.27)

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