松江めぐり

加賀の潜戸

佐太大神 さだのおおかみ がお産まれになった処です。大神がお産まれになろうとしていた時、弓矢がなくなった。その時、御母である 枳佐加比売命 きさかひめのみこと は「わたしの生んだ子が 麻須羅神 ますらかみ の子であるなら、亡くなった弓矢よでてきなさい」と祈願なさいました。その時、つの の弓矢が流れ出てきました。これを見た御母は「これはわたしの弓矢ではない」とおっしゃって投げ捨てられました。すると今度は黄金の弓矢が流れ出てきました。御母はそれを手にすると「なんと暗い いわや であることか」とおっしゃって金の弓矢で窟を射通されました。すると、どうしたことだろう。暗い窟が光り輝いたのです。
窟には御母の 枳佐加比売命 きさかひめのみこと の社が鎮座しています。今の人はこの窟のあたりを通るとき、必ず大声をとどろかせて行きます。もし ひそ かに行こうとすると、神が現れて突風が起こり、行く船は必ず転覆します。

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