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関乃五本松節 (せきのごほんまつぶし)

美保神社および美保関港の西後方の小高い丘陵地にあった、元天然記念物の松。民謡「関の五本松節」や五本松公園の名はこれに由来する。伝承によると、この松はその昔、美保関の港に出入りする漁船や日本海航行の船の目印だった。山の上に亭々 (ていてい) とそびえる 5 本の松は沖合いからもよく見えたに違いない。その下には航行安全の恵比須さまを祀る美保神社もある。しかし、ある時、松江の殿さまが、美保神社参詣の途次、眺望のじゃまになるというので 1 本を伐らせてしまった。舟人たちは藩主の横暴を怒ったが、どうしようもない。やり場のない怒りと、松への愛惜をこめてだれからともなく歌い出したのが「ハー関の五本松、1 本切りゃ 4 本、あとは切られぬ夫婦 (めおと) 松」という民謡関の五本松節である。

しかしこの松も、戦後台風や松喰い虫により相ついで倒れたため、地元では 2 代目、3 代目を選定するとともに、平成 9 年 (1997) 7 月、初代五本松の一部を復元したモニュメントを設置した。

「島根観光辞典 (島根県観光連盟発刊) より引用」
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