宍道町の猟師がモチなわ猟という手法でとった鴨を、松江の殿様が本陣宿に泊まったおり食べた料理。
大きなあわび貝を鍋の代わりに用いる。貝の穴はあらかじめかんぴょうでとめてある。 炭火をおこし、だし汁をはったあわび貝をのせ、鴨の脂皮と骨団子を加えて煮立たせ、野菜や豆腐を入れ、その上に鴨の胸肉をのせる。 鴨肉は半生のうちに食べるのが香味もよくおいしい。具を食べ終わったあとへご飯を入れ、鴨雑炊を作る。 藩主が好んだ料理だけに、鴨肉をただ味わうのではなく、道具を吟味し、煮ながら食べる楽しみはままごとのよう。 好みの味つけをして食べる過程を大切にしたい料理である。
しぶうちわ。貝杓子、具箱などの珍しい道具も楽しませてくれる。